フロアコーティングする前にワックスの剥離は必須なのか?
ずばり、フロアコーティングをする前にワックスの剥離は必須です。
新築の戸建てやマンションの場合、一般的なフローリングでは引渡し前に必ずと言ってよいほど、水性のワックスが塗られています。
最近多い、シートフローリング(ノンワックスフローリング)の場合は、ノンワックス仕様なので塗られませんが、時々薄く塗られている場合もあります。
中古物件の場合には、ほぼ間違いなくワックスが塗られている思って良いんじゃないでしょうか。
なぜ、フロアコーティングをする前にワックスの剥離が必要なのか?
その理由とは
- ①引渡し前のワックスは簡易に施行されていることが多いため
- ②ワックスの上から施行してしまうと、ムラになる可能性がある
- ③ワックスの上から施行してしまうと、剥がれてくる可能性がある
と言った理由があげられます。
引渡しの前のワックスは本当に簡易的なもので、場合によっては埃やゴミが混入している場合も多々あります。
家主さんも内覧会でフローリングのキズなど、チェックする機会はありますが、照明が不足していたり、他にチェックする場所が多すぎてワックスの仕上がりどころではないはずです。
また、建設業界では慢性的な職人さん不足に陥っていて、特にマンションの建設工程はかなりギリギリというのが、現在の実情です。
ワックスは最後の最後の工程なので、工事が遅れたしわ寄せで、かなり突貫で施工されることも多いんですよね。
ですから、引渡し前のワックスは本当に簡易的なものと考えていた方が、間違いありません。
水性ワックスの上から、フロアコーティングを施行してしてしまうと、どうなるかは簡単に想像できるんじゃないでしょうか。
コーティングとの相性が合わなければムラになりますし、さらに状況が悪い場合にはワックスの剥がれが原因で、フロアコーティングも剥がれてしまう可能性があります。
水性のワックスは塗り替えることが前提のものなので、フローリングとの密着性もそれほど高いものではありません。
場合によっては、しばらく時間が経過してからワックスの劣化によって、フロアコーティングが影響を受ける可能性も考えられます。
といった様に、フロアコーティングをワックスの上から施工してしまうということは、不具合の起きる可能性がかなり高くなってしまいます。
そのため、ほとんどのコーティング会社では、ワックスを剥離剤で除去してから入念にクリーニングをしてフロアコーティングを施行することが多いんです。
ワックスの剥離は施行に伴うものなので、家主さんが何を注意する必要はありません。
ですが、極稀にワックスの上からフロアコーティングを施行しても大丈夫という施工会社もあるようですので、ワックスの剥離をするのか、しないのかの施工手順は確認するに越したことはありません。
いくらコーティングと言っても、フローリングの上に薄い塗膜を構成するだけですので、下地の状況が悪ければフロアコーティングの仕上がりにも影響してきますので注意しておきたいポイントでもあります。