ワックスの塗り替えって、とても面倒ですよね。
なにが面倒って、塗ってあったワックスを剥離して、きれいに掃除してからまたワックスしなければならないという手間の掛かる作業すべてが面倒です。
ちょっとフローリングの汚れも目立ってきたし、塗替をえして美観を保ちたい!
そんな時に考えてしまうのが、ワックスの重ね塗りなんじゃないでしょうか。
重ね塗りなら、ある程度フローリングの掃除をして、上から再度ワックスを塗ればよいだけなので手間が大幅に省けます。
作業に掛かる時間も、手間も半分ぐらいにはなるんじゃないでしょうか。
ですが、ワックスの重ね塗りには注意しなければならない点があるんですね。
ワックスの重ね塗りってしても大丈夫?
重ね塗りは、基本的には問題ありません。
むしろ、2回程度でしたらワックスの塗膜に厚みが増して、耐久性が高くなるので市販のワックスの多くが、1回塗って乾燥させた後の2回塗りを推奨しています。
市販のワックスと言えば、みなさんがご存知の「リンレイ」のワックスも、「はじめて塗る場合には合計2回塗ります」と使い方の欄に書いてあります。
市販のワックスは水性でアクリル樹脂が主成分となっているものがほとんどですが、ワックスの耐久性には塗膜の厚みが少なからず関係しています。
ですので、厚く塗れた方が良いわけですが、市販のワックスは1回で済ませようと厚塗りをしてしまうと、乾燥に時間が掛かってしまい白濁やムラの原因になってしまうことが多々あるんですね。
手間は掛かってしまいますが、薄塗りを2回して仕上げるほ方が仕上がりもキレイですし、乾燥時間も短くて済みます。
重ね塗りで注意したい点とは
ワックスの重ね塗りで注意しなければいけない点は、重ね塗りのしすぎです。
水性のワックスといえども、成分にはアクリル樹脂が含まれています。
塗膜は薄いものの、フローリングの表面に固着しています。
塗り重ねることによって塗膜が厚くなって強度が増していくのですが、5回も6回も塗り重ねてしまうと、今度は剥離に膨大な労力を費やすことになってしまいます。
ワックスの塗膜が厚くなっている分、
・剥離残しが出てしまう可能性が高くなる
・剥離するのにゴシゴシとフローリングを擦らなければいけなくなる
というように、もう一度ワックスを掛けられる状態にするまでかなり労力が必要になってしまうというわけです。
実際に、中古物件をリフォームした時に、ワックスの塗り替えをすることが多々あります。
その際に何回重ね塗りしてあるんだ!というぐらいワックスが綺麗に剥離できないことが多いんです。
それなら、永遠に塗り重ねていけばいいじゃん!と思ってしまいますが、それはそれで後々問題が出てきます。
重ね塗りしすぎの問題点とは?
ワックスの重ね塗りのしすぎで出てくる問題点は
- 汚れの付着したワックスを、そのままコーティングしてしまう
- 塗膜が厚くなりすぎて、剥離してくる可能性がある
- いざ剥離しようと思った時に、なかなか剥離できない
といった点です。
【汚れたままコーティング?】
ワックスは使用期間が長ければ長いほど、どんどん汚れが付着していきます。
水性の樹脂ワックスは塗膜が柔らかいというのと、スリッパで毎日歩いて汚れを擦り込んでいるわけですから当然ですよね。
ワックスを剥離してみるとわかりますが、剥離した後の液体は黒ずんでいて、見た目以上に汚れています。
もし、ワックスを重ね塗りするという場合には、ワックスに付着している汚れごとコーティングしてしまっていることになります。
フローリングの色によっては、フローリングが次第に黒ずんで見えてしまうこともあるかもしれません。
【フローリングをゴシゴシ、ダメージが気になる】
もう一つ気になる点はフローリングへのダメージです。
ワックスを剥離する際は、こちらも市販されているワックスクリーナーを使用しますが、クリーナーを塗ってフローリングをゴシゴシこする必要があります。
クリーナーは液体なのでフローリングの天敵となる水分を含んでいるのと、フローリングを表面を過剰にこするというのが、フローリングが痛む原因になってしまうことも考えられます。
ワックスの重ね塗りのしすぎでワックスがなかなか取れない。
結果的に、フローリングをこすらざるを得なくなってしまうという訳です。
結局、重ね塗りは何回までが理想?
ワックスの重ね塗りは2回~3回までが理想でしょう。
4回、5回と重ね塗りしてしまうと、剥離が大変になったり時間がかかってしまいます。
またフローリングが痛む原因にもなってしまいますので、注意が必要です。
とは言うものの、やっぱりワックスの塗り替えは面倒ですよね。
厳密には使用するワックスの種類によっても、塗り重ねたあとの剥離のしやすさは変わってきます。
耐久性の高いワックスほど、重ねると剥離しにくくなってしまいますので、この種類ならどの程度まで大丈夫と試してみることをオススメします。