フロアコーティングはフローリングの床鳴りの原因になるって本当?

フローリングの床鳴りをご存知でしょうか?

歩くたびに、フローリングがギシギシ、ミシミシと鳴くように音がする状態のことです。

フローリングの床鳴りの原因は様々なことが考えられますが、住宅の場合には不具合として認識されることがほとんどなんですね。

築十数年もの中古物件ですと、経年の劣化で床鳴りしてしまうことも考えられますが、新築住宅で床鳴りがあった場合には、不具合対として指摘することが可能です。

ある部分を歩くたびにギシギシ、ミシミシと音がしてしてしまうので、一度気になり始めてしまうと気になって仕方ありません。

その床鳴りが、フロアコーティングとどう関係しているのか?なんですが、フロアコーティングをしたら床鳴りするようになったという問い合わせが時々あるんです。

ですので、フロアコーティングは床鳴りの原因になるのか?についてまとめてみたいと思います。

フロアコーティングは床鳴りの原因になる?

フロアコーティングが床鳴りの原因になってしまう可能性は、ゼロとは言えませんが可能性はかなり低いと思います。

フロアコーティングが関係した、床鳴りの原因として考えられるのは、水分によってフローリングが伸縮してしまった場合です。

ですが、フロアコーティングを施工して床鳴りがしてしまうのであれば、ワックスを普通に塗ることですら、床鳴りの原因となってしまうことになってしまうんですよね。

しかも、フロアコーティングはワックスよりもコーティング剤の濃度が濃く、粘度が高いのでフローリングにしみ込むというよりは、表面に塗膜を張るイメージに近いものなんです。

100%しみ込まないわけでもありませんが、フローリングが伸縮するほどの水分の影響は、ワックスに比べれば少ないんです。

ですので、フロアコーティングがフローリングに影響してしまう可能性は、低いと言えるわけです。

フロアコーティングを施工後に、床鳴りが確認される場合もありますが、大概はフロアコーティングする前から床鳴りがしていて、それに気づかなかったケースが多いように思います。

フローリングメーカーやフローリングの施工会社は、推奨されていないフロアコーティングを施工したから床鳴りがするようになったと、ある意味逃げ口上として使ってくることがあります。

シートフローリングであれば、ノンワックスが推奨されているのに、フロアコーティングを施工したせいで不具合が起きたと簡単に言い逃れができてしまいます。

そんな言い逃れをさせないためにも、フロアコーティングを施工する前に床鳴りのする場所がないか、しっかり確認しておくことをおすすめします。

確認しておけば、もとから床鳴りしていたのか、フロアコーティングが影響してしまったものなのか、判断がしやすくなります。

フローリングの床鳴りの原因とは

床鳴りの原因は主に

  • フローリングの伸縮によるもの
  • フローリングの反りによるもの
  • フローリングのジョイントの噛みあわせによるもの
  • 二重床の場合、土台の影響によるもの

などが考えられます。

木材で出来ているフローリングは、一年中呼吸を繰り返していて、湿度の影響を受けて伸縮を繰り返しています。

呼吸の度合いが大きく、伸縮や反りが大きのは無垢フローリングです。

無垢フローリングの場合は、特性から床鳴りがしてしまう可能性が大きく、ある程度仕方のないものと覚悟はしていた方がよいかもしれません。

複合フローリングやシートフローリングは、変形しにくいつくりにはなっていますが、少なからず伸縮はしています。

その伸縮と、フローリングをジョイントする凹凸の部分の噛みあわせという複合的な原因で床鳴りしてしまうことも、しばしば考えられるんですね。

ですので、湿気の多い季節になったら急に床鳴りするようになったということも、起こりえることは知っておきたいところです。

また、二重床の場合には土台の上にフローリングを張っていきますが、その土台がなんらかの要因や強度不足であったりすると、床鳴りの原因になってしまうこともあります。

この場合には、フローリングではなく土台に原因があるわけですから、土台に対処をしなければ床鳴りがおさまることはありません。

フローリングの床鳴りを直すには

新築の場合には、床鳴りは不具合に該当しますので不動産会社に手直しを依頼することが可能です。

手直しの方法としては、フローリングを部分的に張り替える、フローリングに小さな穴をあけて糊を充填する、ジョイント部分が擦れないように少し削る、などの方法があります。

フローリングの張替えは、最終手段になりますので、補修という形で対応することがほとんどでしょう。

中古物件や、フローリングの経年劣化によって床鳴りをしてしまっている場合には、床鳴りの原因にもよりますが、やはりフローリングの伸縮、反りとジョイント部分の凹凸の噛みあわせが原因の場合もおおいので、目地に床鳴り防止剤を充填してみる方法もあります。

市販で売っていて、DIYで出来るものですが、使ったからと言って必ず床鳴りがなくなる訳ではありませんが、気軽に試せるところはメリットでもあります。

まとめ

フローリングの床鳴りは、プロでも何が原因なのかを判断するのが難しいんです。

わたしの体感的には、やはりフローリングメーカーやフローリングの施工会社の逃げ口上で、床鳴りの原因としてフロアコーティングに矛先を向けられてしまうことが多いように感じます。

そんなことを言ってしまったら、ほんとうにワックスですら床鳴りの原因になると言えてしまいますので、それはどう説明するんだという話になってしまいます。

最近は、ワックス非推奨のシートフローリングの新築物件もかなり増えてきています。

フローリングメーカーいわく、ノンワックスのフローリングにワックスやフロアコーティングを施工したから床鳴りしちゃうんですよ。。。なんて言わせないためにも、事前に床鳴りする場所はないか、隅々までチェックすることを怠らないようにしてくださいね。

フロアコーティングが床鳴りの原因になるのか、ということでまとめてみました。