シートフローリングの傷補修が難しい理由とは
シートフローリングは補修が出来ないとか、補修が難しいって聞いたことありませんか?
プリント素材が使われているからとか色々な理由はあるのですが、その大きな要因となっているのはずばり
マットで艶が無いから!
というのが大きく関係しています。
シートフローリングはノンワックスと言われるとおり、ワックスが不要のフローリングで、その表面にはEBコートというコーティングが施されています。
このEBコーティングには一般的な複合フローリングに掛けるワックスや、フロアコーティングの様に光沢がありません。
フローリングの光沢は好き嫌いが別れるところなので、光沢の無いフローリングを好む人には好みに合うフローリングです。
ですが、この光沢がないことが、フローリングのメンテナンスを意外と大変にしているんですね。
ワックスは傷隠しの役割もある
フローリングに光沢を出すために掛けるのがワックスなんですが、ワックスの効果は見栄えをよくするためだけではありません。
傷や汚れを光沢によって、フローリングの傷、汚れを目立たなくするという効果があるんです。
新築戸建て、マンションでは引渡し前にワックスを掛けて引き渡すのが住宅業界の慣例となっています。
建築中には大勢の職人さんが出入りしますので、フローリングにもどこかしら傷がついてしまうものなんですね。
そういった傷を補修屋さんが入って補修していくんですが、補修した跡を目立たなくするためにワックスを掛けて、言い方が悪くなってしまいますが誤魔化すという側面があるんです。
最近ではシートフローリングが人気で、ノンワックスのためワックスが掛けられずに建築中の補修跡を誤魔化せないので、現場はなかなか苦労していると思います。
そして、艶がないから補修が難しいと言いましたが、その理由は市販のものも含めてフローリングを補修すると、艶が出てしまうからなんです。
豆粒ほどの傷補修であれば気になることはほとんどありませんが、範囲が大きければ大きい程、艶の違いで補修跡がバッチリ目立ってしまいます。
その難しさは、補修専門業者も苦慮するほどです。
ワックスを掛けてある部分のフローリングであれば、最終的にツヤを出して周りと同化させていくことが可能ですが、シートフローリングの場合は艶を消さなければなりません。
艶を消しながら周りと同化させていく方が、難易度が高くなってします。
ですので、ワックスやフロアコーティングを掛けられる複合フローリングよりもシートフローリングは補修が大変ということは覚えておいて損はありません。
ノンワックス、メンテナンスフリーと言っても、デメリットが無いわけではないというのは意識しておきたいところです。