フロアコーティングを検討している理由が、ペットのためにという人が多くなってきています。
室内でペットを飼っていると、ペットが滑ってしまったり、尿や脂でフローリングの汚れも目立ってしまうのが悩みのタネですね。
長い期間その状態が続いてしまうと、フローリングの劣化は確実に早まりますし、滑りながあるくことが日常になってしまうと、愛しいペットが関節を痛めてしまうことになりかねません。
ペットはよりフローリングに近いところで、また一日のほとんどを室内で過ごしますので、ペット自身、フローリングへの影響が気になるところです。
フロアコーティングなんかしたら余計ツルツルになって、状況が悪くなってしまうんじゃ?と思っている人も中にはいたりしますので、その疑問にお答えしたいと思います。
フロアコーティングをすると滑りやすくなる!はウソ!?
光沢の強いフロアコーティングを施工するとフローリングがピカピカ、ツルツルに見えて、いかにも滑りそうなイメージをしてしまう人も多いんじゃないかと思います。
ですが、実際にはフローリングが素の状態よりも、フロアコーティングを施工したほうが滑り止めの効果が高くなります。
滑りやすいというイメージは、一昔前のワックスのイメージがあるからなんじゃないでしょうか。
滑りにくくなる理由は、フロアコーティングの主成分が関係しているんですね。
・UVコーティング = 合成樹脂
・ガラスコーティング = ガラス原料
・シリコンコーティング = シリコン樹脂
・ウレタンコーティング = ウレタン樹脂
・アクリルコーティング = アクリル樹脂
といった様に合成樹脂のものがほとんどです。
蝋や脂分を含んでいない、合成樹脂の特徴もあって、表面はツルツルに見えますが滑り止めの効果を得られるんです。
フロアコーティングの種類、油性、水性によって効果の大小はありますが、滑り止めの効果は一様に得られるのが特徴的です。
フロアコーティングの安全性・ペットがなめても大丈夫?
フロアコーティングの安全性については油性なのか、水性なのかで少し説明が変わってきます。
水性のフロアコーティングは耐久性は低ですが、成分に有害な物質を含まない安全性が売りでもあり、ペットが床をなめる様なことがあっても安心です。
一方、油性のフロアコーティングは、粘度の高いコーティング剤の原液を薄めるのに溶剤(シンナー)を使用します。
溶剤と言えば人体、ペットにも有害となる物質というのはご存知の通りです。
ですが、フロアコーティングは溶剤が揮発することによって硬化していきます。
揮発とは、常温で液体が気化すること言いますが、乾燥の過程で溶剤が気化して抜けていくイメージですね。
フロアコーティングが完全に硬化してしまえば、例えペットがなめてしまったとしても害のあるものにはなりません。
油性のフロアーコーティングは、フローリングに塗る透明な塗料と言ってもよいものです。
油性の塗料で塗装された製品は、身近なところに数多く存在しています。
フロアコーティングが危険であるならば、日常生活で使用している塗装されたあらゆる製品が有害であることになってしまいます。
ペットに最適なフロアコーティングって?
最近ではペット用に、フロアコーティングを販売している施工業者さんも多くなってきました。
それだけ、家主さんからの要望も多いということが言えるんじゃないかと思います。
ペットのためにフロアコーティングを検討する時に、床滑りと合わせて考えておかなければいけない点は
- ペットの尿によるフローリングへの影響
- ペットの爪によるフローリングへのキズ
です。
室内でペットを飼っているご家庭の悩みのタネは、ペットの尿によるワックスの剥がれやフローリングの色褪せや劣化がほんとうに多いんですよね。
ペットの尿は排泄された後にバクテリアによって分解され、あの嫌なアンモニア臭の原因がつくりだされています。
そして分解された尿の成分がワックスの表面を変性させ、シミの様な跡になってしまい、ワックスの剥がれの原因にもなっています。
臭いの成分がワックスやフローリングに染み込んでしまったりすると、部屋が常にアンモニア臭にさらされることになってしまいます。
室内のでペットの行動範囲が広ければ、その範囲も広がりますので臭いの感じ方も強くなってしまうというわけですね。
ペットの爪による引っかき傷も、フローリングに大きく影響します。
特にワンちゃん場合、爪が固く部屋を走り回ることも多いので、短期間でフローリングがキズだらけになってしまった、なんて経験のある人も少なくないはずです。
無数に、細かく付いたキズは、もう補修なんてレベルではなくなってしまうので、あらかじめ対策しておかなければ取り返しのつかないことになってしまいかねません。
フローリングの見栄えは悪くなりますし、劣化が早まることになってしまうんですよね。
対策としてペット用のソックスも販売されていますが、とても嫌がりますし、踏ん張りがきかないことで、ペットに怪我をさせてしまう可能性もあるので悩みどころです。
それでは、どんなフロアコーティングを選べばいいの?
と疑問が出てきますが、オススメなのは塗膜が硬く、耐薬品性の高い油性のフロアコーティングです。
耐薬品によって尿による影響、硬い塗膜によって爪による影響を軽減でき、フローリングの劣化を抑制することが出来ます。
ペット用専用に販売されているフロアコーティングも油性のフロアコーティングで、特に滑り止め効果の高いシリコンコーティングはおすすめです。
水性のフロアーコーティングはどちらかと言えば、ワックスに近いもので耐薬品性が高いとはいえません。
尿がついたまま放置してしまうと、ワックスと同じように反応してしまう可能性は油性と比べると高いんです。
まとめ
新築マンションや戸建てに引っ越ししたら、ペットを飼ってみたい!というひとも多いんじゃないでしょうか。
ペットとの生活は楽しくて、充実した日々なることは間違いありませんが、住宅のメンテナンス面から見ると注意しなければいけないことが多いのも確かです。
特にフローリングは毎日使う場所なので、ペットのことも考えなけれいけませんし、フローリングのことも考慮しておく必要があるんですね。
いっそのこと、全面にカーペットでも敷いてしまえば楽ではありますが、こんどは衛生面や費用も問題も出てきます。
せっかく新築で住宅を購入するわけですから長くキレイに保ちたいですよね。
ペット用のフロアコーティングは、まだまだ種類が豊富とはいきませんが、特化したフロアコーティングが選べるなら検討してみるのもよいかもしれません。